管理者さんへ「クレームがないから良いセラピストってわけじゃないですよ」

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患者さんや利用者さんからクレームがないからといってよいリハビリテーションを提供できているわけじゃないと思うんですよね。

クレーがたくさんあるセラピストさんより、クレームのないセラピストさんの方が良いセラピストだとは思います。

でもクレームが出ないから、良いリハビリテーションを提供しているわけじゃない。だって、利用者さんとか患者さんの言いなりになるようにして、当たり障りのないリハビリテーションを提供することはさほど難しいことではないからです。


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事業所にとって良いセラピストとは?

  • クレームが出ないセラピスト
  • たくさん訪問を回ってくれるセラピスト
  • 利用者さんからの評判が良いセラピスト

まあ、良いセラピストの基準というのかな、イメージってその人によっていろいろだと思います。

でもね、私的に考えている良いセラピストのイメージというのは

  • 事業所の指針・方針にマッチしているセラピスト
  • 時代の変化にマッチしているセラピスト

この2点じゃないかなと思うのですよね。

事業所の指針や方針にマッチしている

訪問看護ステーションとか児童発達支援事業所・放課後デイサービス、通所介護(デイサービス)などの事業所のように、必ずしも事業所の運営にあたって理学療法士や作業療法士が人員基準の要件ではないけれども、運営上必要と考えて理学療法士や作業療法士などを雇用している事業所さんは結構ある。

事業所の管理者さんの職種が必ずしもリハ職ではないけれども、部下としてリハスタッフ管理する。でも、リハビリテーションのことはよくわからないから、セラピストさんのやっていることはよくわからないけれど、大きな問題がないからそのままにしているっていう相談を以前受けたことがあります。

そんな相談の時にお伝えしたのは、

「リハビリテーション部門の運営や、セラピストのリハの中身に対して、事業所としての方針をお持ちですか?」

ということです。

管理者として、もしくは経営者として事業所でどのようなリハビリテーションを提供していきたいのかという方針を決定したうえで、その実現に向けて行動するセラピストが事業所にとって良いセラピストだと考えています。その事業所の方針や指針みたいなものがなく、野放し状態なセラピストは管理や運営上好ましくないなと思っているんですよね。

だからまず、事業所としてどのようなリハビリテーションを実践していきたいのかということを、管理者さんや経営者さんが考える必要があります。

その参考となる考え方が、良いセラピストのイメージとして2番目に挙げた「時代の変化にマッチしたリハビリテーションを提供するセラピスト」というものです。

時代の変化に対応している

診療報酬は2年に1回、介護報酬や障害福祉等の報酬は3年に1回改定されます。

改定されるたびにリハビリテーションはいい意味でも悪い意味でも話題になります。だからこそ、時代の変化をきちんと理解して、そこに向き合ったリハビリテーションを提供することが必要だと考えています。

例えば、訪問看護ステーションからのリハビリテーションでいうと、最近の改定では「看護師の訪問よりもリハ訪問の方が多い事業所は減算になる」という改定がなされました。看護師少数リハ多数の事業所に対しての締め付けみたいなもんですね。

リハが多数でなくても、状態が安定している利用者さんを中心にセラピストが訪問することが多いので、リハと看護が同数もしくは、やや看護師さんの人数が上回っている事業所であっても、リハの訪問が多くなりがちというのは結構あること。

こんな改定のことを考えていくと、リハビリテーションは適正なサービス提供の在り方を考えていくことが必要になります。

必要な時期に、必要な頻度で、必要な期間、適切な目標を設定してサービスを提供する

これが適正なリハビリテーションの提供の在り方だと私は捉えています。

こういったことはセラピストそれぞれに任せることではなく、このような方針を事業所が所属のセラピストに伝えて、担当ケースそれぞれについて考えていくことが必要なんですが、リハビリテーションの現状はそんな風になっていないんですよね。

だらだらと同じ患者さんにずっと訪問していれば、ある程度件数を稼ぐことが出来て、セラピスト的にも事業所的にも収益が上がって、継続して訪問することに対して利用者さんからもケアマネジャーからもクレームが来ないので、「三方良し」って勘違いしている事業所も多い。

でもそれって適切ではないし、事業所としての方針がないのだなとも思う。時代の変化にマッチしていない。

今は良くても、きっと2030年の同時改定を乗り越えることは出来ない。

クレームが出ないセラピストが優秀なのではないんですよね。

事業所としての方針にマッチしているかどうかが肝心。

そのためには、事業所としての方針を明確にすることが必要なのですが、管理者さんとか経営者さんがきちんと事業所としてのリハビリテーションの方針を明確に設定できていますか?

出来ていないなら、ぜひご相談ください。サポートさせていただきます。

売上を劇的に伸ばすことは出来ませんが、適切なリハビリテーションを提供するためのサポートをさせていただきます。
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