私の周りでも理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で転職する方が増えてきた。そういう私も1991年に作業療法士になって、2005年に1度目の退職と転職、2013年に常勤職場を非常勤職場へと切り替えて2014年1月の時点では非常勤の掛け持ちをしている。そんな経験をもとに、転職活動に関することをまとめてみた。転職を考えている理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の参考になれば幸いである。
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退職の理由はなに?
転職活動の前には、今の職場を退職しなければならない。「職場を変えよう」って思うのには退職する理由があるはずです。
- 家族の転勤に伴うもの
- 領域の転向、知人からの誘いなど、前向きな転職
- とにかく今の職場を退職したい場合
- 出産や育児に伴う転職
大きく分類すると、この4パターンではないでしょうか?
なかでも、前向きに転職することが理由ではなく、人間関係、お給料のことなど、とにかく「今の職場ではやっていけない」、だからまず退職したいということが理由の場合は、あわてて退職しないでほしい。
まずは冷静になって考える
積極的な転職ではなく、「退職ありき」の場合はまず冷静になってよく考えてほしい。
実は私の1度目の退職は「退職ありき」で突然退職してしまった。退職を決意して3日後には辞表を提出し、その翌日から有給消化に入って出勤しなかったのである。当然職場の引き継ぎも何もあったものではない。
そんな経験から、次のことを提案したい。
上司や友人に退職の相談をする
職場環境、人間関係、お給料のことなど、とにかく「退職したい」ってことが前提の場合、思考回路がネガティブモードになってしまっている場合が多い。だから、色々なことがすべて悪い方向へ、悪い方向へと考えてしまう傾向にある。そういったことはすべて主観的な考えであって、あなたの周囲にいてる人が同じように感じているとは限らない。
だから、同期就職の友人や先輩、信頼できる上司などに一度話を聴いてもらうことが必要です。そうすることで、一度、冷静になって退職の理由を整理してほしい。
人間関係を修復する、法人内の部署移動で職場環境を変えてみる、といったことが検討してもらえる可能性もある。
知人からの誘いなどを除けば、転職によってお給料が下がることもある。同じ職場で長く働いているほうがお給料が上がる病院もある。転職することが必ず有利になるとは限らない場合があるので、じっくり冷静に考える時間を作ってほしい。
家族と相談する
あなたが、独身なら一人で退職することを決めてもいい。でも、結婚していて家庭があって子供がいたりするなら、まずはご主人や奥さんと相談してほしい。なぜなら、新しい職場に変わることであなたの生活が変わる可能性があるからです。
- お給料が変わる
- 通勤時間が変わる
- 仕事内容、勤務時間が変わる
このような事が、あなたのパートナーや子供たちに影響を与えたりする可能性があるから、一人で退職することを決めるのではなく、事前にご主人や奥さんに相談してほしいのです。結婚している方の場合、あなたの生活はあなただけのものではないのです。
転職先のリサーチを開始する
友人や上司に相談して、家族とも相談して、それでもまだ退職の決意が変わらないのなら、仕方がありません、退職してしまいましょう。ですが、その前にまだすべきことがあります。
退職してしまうと、お給料がもらえなくなります。
私は1度目の退職の時、突然退職してしまい、そこから転職活動を開始して3か月後に新しい職場に就職しました。その3か月間は無給だったのです。
わずかばかりの退職金はあっという間に底をつき、貯金を切り崩しながら生活してました。当時は小学校低学年の娘がいて、看護師の嫁さんも非常勤で働いている時期でした。退職して私は無給になりましたが、だからと言って学校の費用や生活費が減るわけではありません。
支出は変わらないのに収入は減ってしまったのですから貯金がどんどんなくなっていったのは当然ですよね。
友人や知人にリサーチ
回復期リハビリテーション病棟では2014年1月現在、理学療法士は充足しているが作業療法士や言語聴覚士が不足している病院が多いようです。だから、作業療法士や言語聴覚士の方にとっては、少し有利かもしれませんね。養成校の同期の友人や知人などのつてを使って、そのような病院で求人募集が出ていないかどうかをリサーチしてみてはいかがでしょうか?
友人や知人へのリサーチの利点は、その病院の良いところも悪いところも話が聞けることです。通常の転職に伴う就職活動では、人事部の採用担当の方はその病院の良いところしか伝えません。だから、病院の内情がわからずに転職してから後悔したりすることもあります。
その点、友人や知人へのリサーチというのは効果的なんです。
養成校、母校へのリサーチ
友人や知人などのつてが期待できない場合は、自分の母校、リハビリ養成校の恩師を訪ねてみてはいかがでしょうか?
リハビリの養成校というのは、卒業生を就職させるために多くの病院や施設に対して求人情報の有無を調べているんです。だから、多くの求人情報を握っています。私の周囲にも、スタッフが人材不足の時には養成校に相談してOBを紹介してもらっている人がいます。母校の恩師は頼るべき人物なんです。久しぶりに母校を訪ねてみてはいかがですか?
転職サポート会社への登録
友人や知人もあまりいない、母校は遠方で恩師には相談できない、そんな理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方は多いのではないでしょうか?
そんな場合でも、あなたにとって有利な転職先のリサーチができる手段があります
転職サポート会社の活用です。
電車の広告などで有名なのはリクルート等の大手ですが、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの医療業界でも転職をサポートしてくれる会社はあります。
こういった転職のサポート会社は病院や施設から人材紹介の手数料を受け取ることで経営が成り立っています。あなたが、何らかのお金を支払う必要はありません。登録するだけです。一般には公開されていないような非公開求人情報などもあります。
- 転職の相談をする人がいない
- 給与などの条件を比較して検討したい
- 勤務時間などの詳細な条件を事前にじっくり検討したい
- 有給消化率や残業の有無などを知りたい
こんな条件を比較することが可能です。転職にあたって情報が全くない場合は登録して検討するのも一つの手段ではないでしょうか?
転職サポート会社のホームページをしっかりご覧いただきたいのですが、在職中でも登録して求人情報を閲覧できますし、登録したのち転職を中止したら、登録を解除することのできるサポート会社がほとんどです。悩んでいるなら登録してみてはいかがですか?
登録することのメリット
「私の今の待遇や給与条件ってどうなの?」
って感じている方は是非一度登録してみてはどうですか?登録することで、多くの求人情報を閲覧することができます。また希望すれば転職サポート会社の方とお話することもできます。そんな中で、自分の給与条件や勤務条件が良いのか悪いのかってことを知ることもできます。
登録したから必ず転職しないといけないってことはありません。今の職場に勤務したままでもよいのです。
だけど、一度動いてみない事には自分の勤務条件や給与や待遇がどのレベルのものかわからないってこともあるのです。
あなたは今の勤務条件に満足していますか?不満があるならぜひ検討してみてはいかがですか?
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